でないと、音質が変化するか、曲の速度が変わってしまいます。
このためには、記録密度が半径によって変わらない場合、
ヘッドがディスクをなぞる速度を一定にしてやります。
これを、CLV (Constant Linear Velocity:線速度一定) といいます。
単純に考えると、速度=角速度×半径 ですから、
中心から離れるに従って回転数を落としてやります。
CLVでは、半径位置によって回転速度を変えねばならないため、機構的に大変です。
一度メモリなどに取り込んでから使用するデータでは、
なにも等速でデータを取得する必要はありませんし、
回転数を一定に保つ方が簡単です。
これを、CAV (Constant Angular Velocity:角速度一定) といいます。
CD の基本は CLV ですが、この方式だと、
内側では回転数が大いため、振動が大きくなり、
高速の書き込みが不安定になるので、
いろいろな工夫がされているようです。
その一つが、ZCLV (Zone Constant Linear Velocity) で、
速度を段階的に上げてゆく方式です。
実際には、メーカーやドライブによって、
かなりの差があります。
ZCLV の場合、ドライブの性能表に書いてある○○倍速というのは、
たいていの場合、平均ではなく最大速度での値です。
メディアを端から端まで記録する場合、CLVの倍速値よりも時間がかかります。
このあたり、CD-R実験室に膨大な計測データがあります。
なお、各グラフは正確ではありません。感覚的にはこれで合っているかと思います。