2006年10月29日

CLV と CAV

音楽CDでは、データの読み出し速度を一定にしなければなりません。
でないと、音質が変化するか、曲の速度が変わってしまいます。
このためには、記録密度が半径によって変わらない場合、
ヘッドがディスクをなぞる速度を一定にしてやります。
これを、CLV (Constant Linear Velocity:線速度一定) といいます。
単純に考えると、速度=角速度×半径 ですから、
中心から離れるに従って回転数を落としてやります。





CLVでは、半径位置によって回転速度を変えねばならないため、機構的に大変です。
一度メモリなどに取り込んでから使用するデータでは、
なにも等速でデータを取得する必要はありませんし、
回転数を一定に保つ方が簡単です。
これを、CAV (Constant Angular Velocity:角速度一定) といいます。






CD の基本は CLV ですが、この方式だと、
内側では回転数が大いため、振動が大きくなり、
高速の書き込みが不安定になるので、
いろいろな工夫がされているようです。
その一つが、ZCLV (Zone Constant Linear Velocity) で、
速度を段階的に上げてゆく方式です。



実際には、メーカーやドライブによって、
かなりの差があります。

ZCLV の場合、ドライブの性能表に書いてある○○倍速というのは、
たいていの場合、平均ではなく最大速度での値です。
メディアを端から端まで記録する場合、CLVの倍速値よりも時間がかかります。

このあたり、CD-R実験室に膨大な計測データがあります。

なお、各グラフは正確ではありません。感覚的にはこれで合っているかと思います。
posted by 七癖 at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | Multimedia Commands | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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